施工管理は、働きながら国家資格を取得できる職種です。資格がなくても施工管理職に就けるため、未経験から目指す人も多いのではないでしょうか。
しかし、施工管理職で内定を得るためには、志望動機をしっかりと練り上げる必要があります。「なんとなく」「資格がなくても就けるから」との理由でだけでは、内定はもらえません。
そこで今回は、未経験者・転職者・建設業界経験者に分けて、志望動機で伝えたいポイントを解説します。また、持っていると有利な資格やアピールできるスキルも紹介します。
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目次
施工管理職で内定を獲得したいなら、経験に沿った志望動機を伝える必要があります。これから施工管理に就きたい人には、主に次のパターンがあるでしょう。
まずは、上記3つのパターン別に志望動機で伝えたいポイントを解説します。
未経験から施工管理職を目指す場合は、資格や経験がないためアピールポイントの少ないことがネックです。面接では、施工管理職への熱意を強く伝えましょう。
自分なりの言葉でよいので、思いをストレートに伝えることがポイントです。
建設投資額は横ばいにもかかわらず、建設業就業者数は1997年から約27%も減少しており、人手不足が深刻化しています。さらに、建設業就業者の約25%が65歳以上で、今後も需要の高い業種です。※
需要の高さから、未経験でも熱意があれば採用される可能性があります。
また、面接では施工管理職を目指す理由と、具体的なビジョンを伝えられるようにしましょう。
未経験の場合は、面接官から「なぜ未経験で施工管理を目指すのか?」と聞かれやすいためです。理由を明確に伝えて面接官が納得してくれれば、未経験からの挑戦も認められます。
さらに、ビジョンを具体的にイメージしておくことも重要です。理由を聞かれたときにビジョンを付け加えると、より理由に説得力が出ます。
※国土交通省土地・建設産業局「建設業界の現状とこれまでの取組」
他社の施工管理職から転職するケースでは、前職の退職理由を明確に伝えることがポイントです。
転職者の面接では、「なぜ前職を辞めて弊社に来るのか?」とよく聞かれます。「給与が安いから」「休みが取れないから」などネガティブな答えになりがちですが、できるだけポジティブに言い換えましょう。
例えば、給与が安くて転職したい場合は「ステップアップのために貴社でより大きな仕事をしたいから」と、言い換えると印象がよくなります。
電気工事士や鳶、土木工事など建設業界の他職種で就労経験がある場合は、次の2つの説明が必要です。
まず聞かれやすい質問が、他職種から施工管理職を目指す理由です。未経験者の場合と同様に、明確な理由を説明できないと志望動機として弱いでしょう。
また、建設業界で今までどのような仕事をしてきたかも、聞かれやすいポイントです。面接の前に、今までの現場を書き出して振り返っておくと、質問に答えやすくなります。
施工管理は、資格がなくても就ける職種です。しかし、各工事現場に施工管理技士の有資格者あるいは必要経験年数を満たす者※を置く必要があります。そのため、以下の施工管理技士国家資格のうち、いずれかを取得しておくと内定をもらいやすくなります。
資格 | 特長 |
---|---|
建築機械施工管理技士 | 重機を扱うスペシャリストで、主任技術者として現場監督なども任される。 |
建築施工管理技士 | 関係事業所の統括業務を担う資格で、主に日程や工程調整を行う。 |
土木施工管理技士 | 主に土木工事の施工計画作成を担う。 |
電気工事施工管理技士 | 主に電気工事の施工計画作成を担う。 |
電気通信工事施工管理技士 | インターネット回線や電話回線などの施工工事を担う資格。 |
管工事施工管理技士 | ダクト・給排水・ガスなどの配管工事で施工計画の作成や施工管理業務を行う。 |
造園施工管理技士 | 公園・遊園地などの造園工事の施工計画作成や施工管理を行う。 |
上記7つの施工管理技士国家資格には、それぞれ1級と2級があります。受験条件として、1級は2級よりも長い実務経験や指導監督的業務経験が必要です。※
また、1級は大規模工事である特定建設業の専任技術者・主任技術者・監督技術者として就労できます。
※一施工管理技術検定「施工管理技術検定とは」一般財団法人全国建設研修センター一般社団法人日本建設機械施工協会「1・2級建設機械施工管理技術検定試験」
施工管理のやりがいを志望動機にする場合は、施工管理職の仕事内容を正しく把握している必要があります。ここでは、志望動機に使える施工管理職のやりがいを紹介します。
高層マンションやオフィスビル、大型商業施設、遊園地などの建設プロジェクトに携われることが、施工管理のやりがいの1つです。有名な建物の建設に携われるケースもあり、経歴として残せます。
また、国や都道府県が行う道路や河川、鉄道のインフラ建設に関わり、人々の生活を支える仕事でもあります。老朽化した建物や水道管を補強したり、災害対策のために新しく作り変えたりと、生活に欠かせない職業です。
現場の施工が終わったときの達成感も、施工管理のやりがいです。
施工中は、施工計画の作成から工程や日程の調整、現場の安全確保や工程管理などに走り回ることになります。1つの建設プロジェクトは何カ月何年にも及ぶため、体力・精神力が必要な仕事です。
忙しい分、施工が終わったときは大きな達成感を味わえます。解放感を味わえるだけでなく、自分の携わった建設物が形として残るため、やりがいを感じられる瞬間です。
施工管理職は、コミュニケーション能力やリーダーシップのスキルが活かせる職業です。志望動機に自分のスキルを書く際、アピールできる施工管理に必要なスキルを紹介します。
施工管理の仕事はさまざまな人と関わるため、コミュニケーション能力が活かせる職業です。
施工計画の作成や日程調整では、関係者との連携が重要なポイント。高いコミュニケーション能力があれば、施工をスムーズに進めるのに役立つでしょう。
また、現場では職人ともやり取りしなくてはなりません。自分よりも年配の職人も多くいる現場では、立ち回りがうまくないと施工や安全面に影響が出てしまいます。
現場の職人とコミュニケーションを図り、意思疎通しやすい体制を取っておくことが重要です。
志望動機では、コミュニケーション能力の高さをアピールできる具体的なエピソードとともに、スキルが施工管理にどのように活かせるかを伝えましょう。
リーダーシップやマネジメント力も、施工管理の仕事のスキルとして活かせます。
施工管理の仕事では現場全体に目を配り、進捗を確認して遅れている部分に対応する必要があります。チームとして全体を引っ張る立場のため、リーダーシップが重要になる仕事です。
また、一方的に指示を出せばよいわけではなく、関係者や職人の立場になって一緒に考えていく姿勢も大切です。相手の言葉の意図や方針を共有し、施工をスムーズに進める働きをします。
志望動機や自己アピールでは、リーダーシップやマネジメント力があることをアピールするとよいでしょう。過去のエピソードも添えると、説得力が増します。
施工管理職は、臨機応変さも重要です。
入念に準備しても、施工計画通りに進むとは限りません。多くの場合、少なからず施工の遅れやトラブルが発生します。
施工管理は計画を実直に遂行するスキルも重要ですが、トラブルが起きたときに柔軟な対応ができる能力も必要不可欠です。「予定外だから」「自分のやり方があるから」と、いつも同じようにやらないと気が済まない人には向いていません。
状況を冷静に把握し、臨機応変に対応できる人が施工管理職に向いています。志望動機や自己アピールでも、柔軟な対応ができることをアピールすると、内定獲得へ近付けるかもしれません。
施工管理職は需要の高い職種にもかかわらず、人材の高齢化や減少によって人手不足が深刻化しています。そのため、未経験でも目指しやすく、働きながらステップアップしやすい仕事です。
志望動機に施工管理のやりがいを記載する際は、大きな建設プロジェクトに携われることや、施工終了時に大きな達成感が味わえることを挙げるとよいでしょう。志望先の企業がどのような施工に携わっているかを確認し、施工内容に合わせて志望動機を作成します。
また、施工管理職に必要なスキルは、次のとおりです。
特に上記のスキルを持っている人に向いているため、自己アピールとして施工管理の仕事に活かせることを伝えると内定獲得に役立つでしょう。
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