ゼネコンという言葉は聞いたことがあるという人でも、ざっくりと「建設業」というイメージだけを持っている場合が多いのではないでしょうか。ゼネコンは街づくりをするうえで欠かせない業者ですが、今回はゼネコンにはどんな種類があるのか、またゼネコン企業の仕事内容をそれぞれ紹介していきます。
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ゼネコンという言葉はわかるけれど、具体的にゼネコンが何なのかはわからないという人もいるのではないでしょうか。まずはゼネコンの基本情報について紹介します。
ゼネコンは英語の「General Contractor(ゼネラル・コントラクター)」の略称です。「General」は「全般的な」、「Contractor」は「請負業者」という意味で、建設に関して総合的に請け負う業者という意味になります。日本語では「総合建築業」と定義されています。
一般的にはゼネコンは発注者から建築工事を請け負うと、土木業者や建築業者を雇い、彼らを取りまとめ指示する役として仕事を進めます。建設プロジェクトのリーダーとして機能するのがゼネコンです。業者に指示を下すには、会社の中で設計・施工・研究のすべてを行う必要があり、これらすべての部門を持った会社のことをゼネコンと呼んでいます。
ゼネコンの仕事は多岐にわたり、社会の生活基盤であるインフラのプロジェクトや、大きな商業施設やランドマークの建設プロジェクト、震災後の復興支援なども行います。プロジェクトが完成すると、街の象徴として建物が残るので、街づくりに携わっているというやり甲斐を感じることができるでしょう。
ゼネコンと一口に言っても、日本には大きく分けて3つのタイプのゼネコンがあります。
多くの人がゼネコンと聞いて思い浮かべるのが、このスーパーゼネコンかもしれません。日本には鹿島建設・清水建設・大成建設・竹中工務店・大林組という5つのスーパーゼネコンが存在しています。ゼネコンの中でも規模が大きく、日本の大きな建築のほとんどを請け負っているのがこれら5社のスーパーゼネコンです。
「マリンコントラクター」の略称であるマリコンは、ゼネコンの中でも海洋土木を専門に取り扱っているゼネコンです。埋め立てや防波堤などの沿岸の護岸、海底工事・海底トンネル工事、また橋梁基礎工事などを得意とし、高い専門性を持っています。日本のマリコンは世界的に見ても評価が高く、国内だけでなく海外の工事を受注することもあります。
道路舗装をメインの事業として行っているゼネコンもあります。道路舗装を主要事業としているゼネコンでは、国や公共団体から公共事業を受注し、新しい道路のプロジェクトや補修プロジェクトを手がけています。
ゼネコンは建設プロジェクトのリーダー的存在なので、さまざまな部門を一括して持っています。ゼネコン企業の中で代表的な部門について解説します。
ゼネコンの営業はB to Bであり、企業や公官庁、そして公共団体を取引先として営業を行います。大きなプロジェクトを取り扱うことが多く、巨額の工事費が動くプロジェクトを受注することも珍しくありません。営業先はある程度限定的なので、顧客との強い信頼関係を構築しながらプロジェクトを獲得するのが仕事です。
建設工事や土木工事を行うには、まず資材が必要です。これらの資材にかかる費用は建設費を大きく左右しますし、いくら安くても品質が悪ければよい工事を行うことができません。調達は原価コストを抑えながら高品質の資材を調達する仕事です。
発注者は、漠然とした建設の完成イメージを描いています。それを具体的な形にし、かつ利用しやすいように設計し、図面を起こしたり模型を作成したりするのが設計の仕事です。自分が設計・デザインをしたものが実物となって完成するのは、大きな醍醐味となります。設計で設計士として働くためには建築士の資格が必要です。
ゼネコンはプロジェクトを進めるために建築業者や土木業者を雇い、彼らを取りまとめて事業を進めていきます。施工設計を立て、それぞれの業者が円滑に施工を進められているかチェックするのが施工管理の仕事です。
建物を建設するプロジェクトの場合、エレベーターや電気系統などの設備も必要となってきます。設備はこれらの設備が計画通りに施工されているかをチェックし、実際に使用するときに問題ないかを管理する仕事です。
ゼネコンは業者をまとめて建設を進めていくだけではなく、新しい資材を開発したり、建築工法を生み出したりしていきます。研究開発はまさにそれらに携わる仕事で、他社にはない資材や工法を研究し、作り上げていく仕事です。独自の技術を持てば、それだけ他社に差をつけることができるので、ゼネコンはこの部門に多くの投資を行なっています。
大きく分けて設計・施工・研究のすべてを担っているのがゼネコンですが、いくらこれら3つの部門を持っているからといっても会社は回りません。ゼネコン企業にも一般的な企業と同様に、総務・人事・経理をはじめとした事務職が存在します。
リーマンショック後、一時期業績が落ち込んでいたゼネコンですが、近年は公共事業やオリンピック事業、そして復興事業が増えていることもあり、再び活性化しています。ゼネコンはそれぞれの部門や業者、そして施工主と連携を取りながら1つのものを作り上げるやりがいのある仕事です。これからゼネコンで働きたいと思っている人は、ゼネコンの仕事内容を理解し、自分がどの部門で働きたいかも考えながら転職を考えるといいでしょう。
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