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建設業で働く、いわゆる大工、建築士と呼ばれる人は技術職であり、そうした建築、建設に関する技術を持った人が転職を考えた場合、持っている技術を活かした職場探しが転職の近道です。しかしながら、単に建設業と言っても職業や資格などは幅広く、国家資格であることも多いため、より自身のスキルに合った求人を探すことが必要になってきます。
2017年の数字を元に算出された建設求人数が多い建設関連の資格は、第一位が一級建築士、第二位が二級建築士と、建造物の設計を担う国家資格がトップを飾りました。そこに1級建築施工管理技士が続き、2級、1級土木施工管理技士と続きます。こうした資格の1級取得には、実務経験が必要となってきます。そのため、長く建設業界で働きたい、建設業でスキルアップしたいと考えているなら、実務経験を積みつつ勉強も出来る待遇の職場を探すことが重要となります。求人を探す時には資格取得の支援を行っている制度があるところを探すのが良いでしょう。一度資格を取得すれば、北海道から沖縄まで日本各地で資格を活かして働くことができ、大きなメリットとなり得ます。
多くの建築求人では、募集の職種が挙げられています。内容によって異なるものの、資格を取得しておらずとも実務経験があれば問題ない、という求人もあるため、もしも資格を取得していない場合はそうしたところから探していきましょう。
労働人口全体が減少しつつある日本で、建設業界は大きな人手不足に陥っています。建設業界で働いている人には実際に工事現場で働いている技術者、そして技術者をマネジメントしている管理者の2パターンがありますが、そのどちらも不足しています。理由として挙げられるのは、若者の建築業界離れ、一度建築業界から離れた人材が戻ってこない、といったものがあります。
全産業と建設業での29際以下の従事者数割合を調べたデータがあり、そちらでは全産業で16.7%なのに対し、建設業は11.1%と5ポイント以上の差をつけています。一方で高齢層である55歳以上の割合は同じように約5ポイントの差をつけ、建設業の人材が全産業の比率を上回っています。仮に働いている人数が同じであったとしても、若者の数には大きな開きがあることが分かるのではないでしょうか。
このような開きがある場合、建設業での人員が急激に必要となった地域などで特に人手不足が顕在化しています。例えば沖縄です。沖縄は現在、建築坪単価という建築費全体を坪数で割って算出する金額が2016年で1平方メートルあたり全国平均値を1万5千円ほどこえた21万1千円となっています。これは沖縄で宿泊業などのホテル、飲食サービス業用の建造物が多く建設されている中、人手不足が顕著に表れ、人件費や資材費が上昇しているためと考えられています。
慢性的な人手不足は結果として建築求人に掲載される給与待遇の改善を招き、結果として建築求人全体の給与や勤務形態は変わってきています。これは沖縄だけではなく全国的に言えることで、建築業全体としての働き方を見直す動きが大きくなってきているのです。
建設業界は国が主導する行財政改革の一環で公共工事の発注が減少し、工事削減により経営が悪化した建設会社が従業員をリストラするという時期がありました。その時期にリストラされた技術者は現在も戻っておらず、若者の建設業離れと共に技術者不足に拍車をかけている状態です。
大きな人員不足を招いている建設業界ですが、2010年以降、国が主導する経済政策を皮切りに工事の受注数は増加しており、建設業界全体の人手が必要な状態です。深刻な人手不足を解消するために各地方自治体は様々な対策が迫られていると言えるでしょう。例えば沖縄は民間、行政問わず人手不足に悩まされており、沖縄県主導で建築求人の年齢条件を引き上げるといった対応を行っています。
沖縄県内には約6千人に上る建設業関連の技術者がいるという調べがありますが、その多くは55歳以上の高齢層となります。こうした人材の退職後を見据えた若手人材が集まらなければ15年後には半数程度に減少するという試算も出ています。新卒を対象とした建築求人だけでは賄うことが出来ないため、待遇改善等を行って県外からの中途採用による人手を多く受け入れています。
このほか、近年の建築求人では福利厚生などの待遇も大きく変わってきています。これまで長時間の労働が多くあった建設業で業務時間の改善や見直しが進められる動きも出ています。また、自社で資格の支援制度や講習会を開催する企業なども出てきています。大きな問題である賃金に関しても、経験がある人や能力が優れている人などをメインに、全体的な改善を進める動きなども始まっています。若者を対象とした雇用促進の場も多く設けられており、建設業は窓口を広げた求人を展開していくことが見込まれます。建築求人自体の数も多くあることから、転職を考える際には自身に適した職場環境を選択することが重要となってきています。
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