施工管理、建築・建設業界などの転職求人情報なら 建築求人.jp

第二種電気工事士の資格を活かせる仕事とは? おすすめの転職先や成功させるコツを解説

第二種電気工事士の資格を活かせる仕事とは? おすすめの転職先や成功させるコツを解説

社会人としてキャリアアップするには、経験値を積むことや実績を上げることなどさまざまな方法がありますが、中でも資格の取得は確実性の高い手段の一つです。

資格の中でも社会生活に不可欠なインフラに関わる専門技能士は需要が高い傾向があります。

そのうちの一つに「第二種電気工事士」が挙げられ、取得のしやすさとメリットから注目度が高まっている資格です。

本記事では第二種電気工事士にフォーカスし、その資格を活かせる仕事やおすすめの転職先、また転職を成功させるコツについて解説します。

豊富な案件からご希望に
ピッタリの求人をご提案!

第二種電気工事士とは?

第二種電気工事士とは、低圧の電気設備工事を行うことを可能とする国家資格です。600v以下で受電する設備が対象となります。

扱う工事の例としては一般住宅・ビル・工場・小規模店舗などの電気工事が挙げられ、設備・器具の設置や取り外し、配線やコンセント取り付けなどを実施することが可能です。

なお、第二種電気工事士の資格試験を受検するために特定の資格や経験は必要ありません。年齢・学歴・実務経験のいずれも不問となっています。

試験は学科と技能の両方がありますが、いずれも合格率は高めです。実施回によりばらつきはありますが、おおむね学科試験は合格率60%前後、技能試験は70%前後となっています。テキストや練習用材料セットなどを用いて独学で合格する人も少なくありません。

第二種電気工事士は挑戦しやすく、かつ実務的なメリットもある有益な資格といえるでしょう。

第二種電気工事士の資格を取得するメリット

では第二種電気工事士の資格を取得することによって、どのようなメリットを得られるのでしょうか。

当然ながら実務に関わる資格のため技能職における有効性が期待されますが、電気工事の専門知識はそれだけにとどまらない価値があります。

以下に社会生活や日常生活における代表的なメリットを3つ挙げました。

就職や転職に活かせる

第二種電気工事士の資格取得によってもたらされる一番のメリットとして、就職や転職に活かせることが挙げられます。

先にも述べたように第二種電気工事士は受検するための特定条件がなく、誰でも受けることが可能です。年齢制限も設けられていないため、学生のうちに取得しておけば就職活動に活かせます。

受検に当たって実務経験の有無は問わない資格であるため電気工事に関わるキャリアの証明にはなりませんが、専門的な知識に加えて一定程度の技能があることはアピールできるでしょう。

また電気工事業界で実務経験を積んだ上で第二種電気工事士の資格を取得することで、専門職人材としての市場価値がさらに向上し、転職においてより高待遇での採用を期待できる点も大きなメリットです。

資格手当が支給されることがある

企業に勤務している場合、第二種電気工事士の資格を取得することで、資格手当が支給される場合があることもメリットです。

一般的に企業で給与アップするには、昇進を目指すのが一般的な手段ですが、資格の取得によって特別な手当てが支給されるケースも少なくありません。

第二種電気工事士は国家資格であり、低圧の電気設備工事を行うためには必要不可欠な資格です。600vまでの受電設備という条件ではありますが、一般住宅や小規模店舗など、いわばもっとも身近なインフラに対応することからその需要は非常に高いと考えられるでしょう。

十分なニーズがある資格であり、企業にとっても第二種電気工事士の有資格者は貴重な人材となるため、資格を取得することで待遇の向上が期待できます。

DIYをするときに役立つ

第二種電気工事士の資格は企業における業務だけではなく、家庭生活においても大いに役立てることが可能です。例えば、DIYで配線周りを工作する場合などが挙げられます。

自宅であったとしても、資格を持っていない人が配線回りなどの電気工事を行うことはできません。その点、第二種電気工事士の資格を持っていれば、家庭生活に必要な電気設備に関しては、ほぼDIYが可能といえるでしょう。

業者に依頼すれば費用がかかる工事を自身で行えることも大きなメリットの一つです。

第二種電気工事士の資格を活かせる仕事

第二種電気工事士の資格を活かせる仕事
次に第二種電気工事士の資格はどのような仕事で活かせるのかを見ていきましょう。

電気工事関連の業界はもちろん、それ以外にもさまざまな仕事で活かせます。

以下に代表的な7つの例を挙げました。

一般電気工事

一般電気工事とは、主にコンセント・空調設備・照明器具などの取り付けや配線に関わる工事のことです。

先述のように、第二種電気工事士の資格では600v以下の受電設備に関する工事に限られるため、対象は一般住宅や小規模店舗といったジャンルが想定されています。

この条件下であれば上記以外の機械設備に関わる工事を行うことも可能です。

仮設工事

仮設工事とは、建築工事に際して一時的に必要となる足場や仮設水道、仮設トイレなどを設置する工事のことを指します。第二種電気工事士は、仮設電気を引き込んだり、発電機を設置したりといった作業を担当することがあります。

例えば更地の状態から工事を行うにしても、重機類だけではなく小型の作業機や照明、あるいは詰所での空調等々、あらゆるシーンで電源が必要です。

このような需要に応えるのが仮設電気工事であり、第二種電気工事士の資格はこうした用途にも活用されます。

消防用設備工事

消防用設備工事とはその名の通り、建造物に配される消防設備の設置や保守・点検を行うことです。

具体的な消防設備の例としては、以下のようなものが挙げられます。

・消火器
・消火栓
・スプリンクラー
・消防ポンプ
・火災報知器
・誘導灯
・消防用センサー類

ただし、これらの工事には第二種電気工事士だけではなく「消防設備士」の資格も必要な点に注意しましょう。

第二種電気工事士と消防設備士は親和性が高く、両方を取得することでより業務の対応範囲が広がります。

再エネ関連工事

再エネとは「再生可能エネルギー」のことで、太陽光発電が代表例として挙げられるでしょう。

太陽光パネルの設置はどちらかと建設工事に近いようなイメージもありますが、電気工事士が担当すべき部分が多いです。例えば、太陽光発電ではパネルで生成された電気が「接続箱」と呼ばれる装置にまとめられ、そこから「パワーコンディショナー」を通じて使用できる電力へと変換されます。この一連の流れを作るには、配線や分電盤の取り付けが必要となるため、電気工事士の有資格者が求められます。

ビル設備管理

ビル設備管理とは、ビルメンテナンスの一部を担う重要な業務です。

建物の機能を安全かつ長期にわたって使用できるよう保守・点検・メンテナンスを行うもので、縁の下の力持ち的な仕事といえるでしょう。

具体的には、空調・給排水・消防・電気通信といった各設備が対象となり、エレベーターの管理も含まれます。いずれも電力が必要不可欠な設備であることから、電気工事士はなくてはならない人材です。

施工管理

施工管理とは工事のスケジュールや安全、資材調達や人員など全般を管理することで、一般的には現場監督と呼ばれる職種の仕事です。

仕事内容には現場での品質・安全管理や作業員への指示出しだけでなく、工事費の管理やスケジュール調整などのデスクワークも含まれます。

電気工事に関する施工管理を行うには「電気工事施工管理技能士」の資格取得が必要です。第二種電気工事士の資格は必須ではありませんが、電気工事への理解が深く、実作業も担当できる現場監督は、さまざまな現場で重宝されるでしょう。

テクニカルサポート

テクニカルサポートとは、パソコンや家電、その他電子機器について、購入者からの技術的な質問に答えたり、トラブル時にサポートを行ったりする仕事です。

電気工事におけるテクニカルサポートは、設備の仕様や状況に関する問い合わせ、あるいは不備に対する調査などがメインの業務です。

よく似た業種に「サービスエンジニア」が挙げられます。こちらは実際に作業に当たるスタッフであるのに対して、テクニカルサポートはオペレーター的な立ち位置であることが違いです。

テクニカルサポートの仕事に就くために、第二種電気工事士の資格は必須ではありませんが、有資格者は優遇される傾向にあります。

第二種電気工事士の資格を活かせる転職先

次に第二種電気工事士の資格を活かせる転職先について見ていきましょう。

以下に代表的な業態を6例挙げます。

電気工事会社

第二種電気工事士の資格を活かした転職先として真っ先に思い浮かぶのが電気工事会社ではないでしょうか。

電気工事を専門に請け負う企業で、電気工事士のスキルを活かしやすい会社といえるでしょう。

すでに電気工事会社に勤めている場合でも、第二種電気工事士の資格を取得した上で転職することで、待遇アップが見込めます。

第二種電気工事士の資格取得には実務経験は必要ありませんが、専門職としての現場における経験値はキャリアに直結します。

このようなことから、資格の持つ特性をフル活用できる転職先の一つといえるでしょう。

鉄道工事会社

第二種電気工事士の有資格者にとって、鉄道工事会社も有望な転職先の一つです。

一見意外な業界と思われるかもしれませんが、鉄道工事会社の業務は通常「保線・土木」「建築」「電気設備」の3部門があり、電気工事の専門家は不可欠な人材です。

中でも電気設備部門では信号システムや架線に関わる業務を担当するため、電気工事士の資格はなくてはならないものとされています。

産業用機械メーカー

産業用機械メーカーは第二種電気工事士の有資格者にとって、ある意味では別ジャンルのプロフェッショナルを目指す転職先といえます。

第二種電気工事士の資格が低電圧の設備工事全般を担うのに対し、産業用機械メーカーでは特定の自社製品に集中して関わることが特徴です。

従って、そのメーカーと製品ならではの知識と対応技術を磨いていく必要があり、特定分野での専門性を高めやすい仕事だといえます。

転職後は新たな知識のキャッチアップが必要となる可能性が高いですが、電気工事に関する知識と実技を通じて得た基礎的な技能は、大いに活用できるでしょう。

建設会社

建設会社では業務においてさまざまな電気設備が必要です。そのため、第二種電気工事士の有資格者には高い需要が見込まれます。

電気工事の専門職として採用枠が設けられるパターンもあり、また建設会社では自社で受託する業務案件が豊富なケースが多いことから、電気工事の仕事も安定している傾向があります。

設備管理会社

設備管理会社は建物の保守・検査を担当する業態で、先に述べたビルメンテナンスなどが代表的な業務の例です。

メンテナンスの対象には各種電気設備が多く含まれるため、第二種電気工事士の有資格者も活躍の場が多いでしょう。

ビルメンテナンスでは他にも「危険物取扱者乙種4類」「2級ボイラー技士」「第三種冷凍機械責任者」といった資格を併せ持つことで、さらに高度な業務に対応できるといわれています。

警備会社

意外に思われるかもしれませんが、警備会社は第二種電気工事士の有資格者にとっても有望な転職先の一つです。

警備会社では防犯カメラをはじめとする各種セキュリティ機器の施工や保守点検が必要となります。そのため、専門職の電気工事士は欠かせない存在です。

作業はビルなどの屋内であるケースが多く、会社によっては夜勤があることは把握しておきましょう。

第二種電気工事士の資格を活かして転職を成功させるには?

第二種電気工事士の資格を活かして転職を成功させるには?
最後に、第二種電気工事士の資格を活かして転職を成功させるには、どのような点に留意すべきかについて見ておきましょう。

以下に代表的な4つのポイントを挙げました。

転職サイト・エージェントを使う

転職サイトや転職エージェントを使うことは、第二種電気工事士の資格を活かした転職に有効な方法です。

自身の情報やキャリアを登録するとマッチする企業を紹介してもらえたり、採用試験や面接への対応までサポートを受けられたりします。

企業側のニーズも加味した上で複数社をピックアップしてくれるため、ミスマッチな会社への応募確率を下げられることもメリットです。

より自身にマッチした企業を紹介してもらうには、希望条件や自身のスキルなどの情報を可能な限り詳細かつ丁寧にエージェントへ伝えるのがポイントです。

知り合いに紹介してもらう

知り合いに求人情報を紹介してもらうというのも、第二種電気工事士の有資格者に限らず有効な転職方法の一つです。

一定の信頼関係がある人からの紹介であるため安心して応募できる他、企業からの信頼も得やすくなるかもしれません。

また求人は出していないものの、実は第二種電気工事士の資格保有者を探している場合もあります。そうした隠れた人材需要が見つかる場合があることも、紹介のメリットです。

ただし応募する際は、紹介者の顔に泥を塗ることにならないよう注意してください。

資格を活かしやすい業界に転職する

第二種電気工事士の資格をより活用しやすい業界を選んで転職することも重要です。

どのような業態で需要があるかについては先に詳しく述べた通りですが、電気設備工事はあらゆる業界において必要とされるため選択肢は多いといえるでしょう。

自身の希望する条件や業務に応じて、求人情報を精査することが肝要です。

他の資格も併せて取得する

第二種電気工事士と併せて取得することで、より有効に働く資格がいくつも存在します。

例えば、電気工事系についていえば電気設備の保安や管理を担当できる「電気主任技術者」、現場監督として工事を担当できる「電気工事施工管理技士」、令和元年に新設され電気通信工事の管理を担当できる「電気通信工事施工管理技士」などが挙げられます。

いずれも電気工事士資格との相乗効果を発揮するため、これらを併せ持つことでさらなるキャリアアップの可能性が高まるといえるでしょう。

まとめ

第二種電気工事士の資格を活かせる仕事やおすすめの転職先、そして転職を成功させる具体的な方法やポイントについて解説しました。

日常生活のごく身近なところで使っている電気設備には、第二種電気工事士の有資格者でないと施工できないものが多くあります。

このような生活に密着した設備の施工ができる人へのニーズは高く、今後ますます必要とされる専門職の一つといえるでしょう。

第二種電気工事士は資格取得のハードルが比較的易しいことも魅力で、実務経験を積む前に受検して技術を後から身に付けていくというキャリアも可能です。

電気工事業界での就業を希望する人には、ぜひ受検をおすすめしたい資格の一つです。

求人のお問合せ